ハーフ牧師が行く 25話 

だれでも、持っている者は、もっと与えられて豊かになり、

持たない者は、持っているものまでも、取り上げられる。

マタイ福音書25章29節

???

 

 

意味は?

 

 

だれでも、

持っている者は、

与えられて、もっと豊かになり?

 

持たない者は、持っているものまでも、

取り上げられる????

はぁ?

 

イエスさま、何ですか?

 

 

意味を教えてください・・・

 

 

 

 

そうか!

 

 

そうなんだ!!

 

信じなきゃダメなんだ!

 

 

疑っちゃダメなんだ!

 

持っている!とは、

信じていること!!!!!

 

持っていないとは、

疑っていること!!!

 

持ってなきゃ!

信じていなきゃ、駄目なんだ!

 

信じなきゃだめだ。

もし神さまを疑ったら、、

今持っているものまで失ってしまう!

 

ひぇ~。恐ろしい!

 

何もない俺が、

何を失う?

 

ひぇ~

怖い

たいへんだ~

 

 

私は直ぐにひざまずいた。

「イエスさま!信じます!!

 

不信仰な私をおゆるし下さい!

 

信じ切ることが出来ない私を、

 

おゆるし下さい!!」

 

 

その日、

私は職場につくと、

マネージャーのファイに声をかけた。

そして牧師になるために神学校に行くこと。

だから退職したいことを伝えた。

 

ファイは黙って、

聞いていた。

 

彼は私の肩を黙ってたたいた。

 

 

そしてみんなに呼んだ。

「お前たち!

ジョニーは神学校に行くんだぞ!

牧師になるんだぞ!

凄いじゃないか!

お前らも何か目標を持て!

お前らも何かを目指して頑張ってみろ!」

 

ここで働いている者の多くが、

生きる喜びもなく、

ただ毎日、働いていた。

ただ生きていた。

 

マネージャーは、

信仰を持って変わった私を見て、

希望を見出して、何かに向かって歩みだそうとしている私を見て、

自分のもとで働く連中にも、

何か目的を持って、

生き生きと、生きて欲しかったのだと思う。

 

マネージャーのこの言葉には、

本当にびっくりしたし、うれしかった。

 

自分を少しだけ、

誇らしく思った。

 

高校を辞めて、

自信を無くした私に、

目指すべきものが出来た。

希望が持てた。

 

こんな私が、

誰かの模範となっている?

 

わお。

何と光栄な事か。

 

イエスさま。

ありがとうございます。

 

私、頑張ります。

 

 

 

 

 

 

 

 

ここで働いている、

アジアの国々から来た人たちは、

多くが、逃げて来た人たちだった。

 

 

命からがら、

逃げてきた人たちだった。

何から?

「 コミュニストに気をつけろよ。」

 

???

何を言っているのか?

 

「 ジョニー。日本に行くのか? 」

「気をつけろよ。」

「何に?」

 

「コミュニストにだよ。」

「はぁ?」

 

 

 

 

 

さぁ、

イエスさま。

 

後には引き返せませんよ!!

イエスさま!!

 

お願いしますよ!!!!!

不思議なことをして見せて下さいよ。

信じますよ。

 

 

 

私は帰宅してケーブルテレビをつけた。

 

チャンネルをガチャガチャと変えていると、

 

「あ~♪ 神は~♪ 愛なり~♪」日本語が聞こえて来た。

 

なぬ? 日本語?

 

それも、賛美歌が聞こえて来た?

 

え?

 

ひげを生やした日本人が

賛美歌を歌っていた。

 

 

 

 

 

 

 

ハーフ牧師が行く 25話

つづく・・・