ハーフ牧師 32話

 

こうして私の神学生生活は始まった。

 

 

 

 

生きる希望を無くし落ち込んでいた僕に、

 

 

こんな日が来るなんて本当にうれしい。

 

 

聖書を学べて、本当にうれしい。

 

先輩の中には、

綺麗な姉妹もいた。

うわぁ、

うれしいなぁ。

 

 

 

午後は近くのクリップ工場で会働いた。

 

神学校生活は天国に思えた。

 

学んで、

生活して、

働ける。

 

 

 

「召命のみ「みことば」は何?」

「召命のみみことばは何?」

 

「はぁ? 照明?」

 

「神さまに神学校に行くように呼び出された時、

与えられた聖書の言葉だよ。」

 

 

「 召命のみことば? そんなのがあるんですか ? 」

 

「 え? 召命のみ言葉が無いのに、神学校に来たの? 」

 

 

「 主イエス様。

私たちをこの世から召してくださり、

使命をお与えくださり、

ありがとうございます。

 

私たちは今この場に、

召命のみ言葉を与えられて集まってきました。…」

イエスさま。

私、そんなみ言葉なんか、あなたから頂いていませんけど、

 

私が神学校に来たのは間違いだったんでしょうか?…

 

 

 

 

「 召命のみ言葉? 」

 

 

「 はい。 」

 

 

「 ジョニー君はそんなのいらないよ。神さまに召命されているよ。 」

 

「 え~? でもみんなは召命のみ言葉が有るんだそうですよ。 」

「 そんなに言うんなら、

『私にも召命のみ言葉をお与えください』って祈ってみたら? 」

 

 

「 そうですね。そうします。今夜は帰ります。 」

 

 

いいなぁバイクは。

はぁはぁ。

神学校は奈良で、奉仕教会は大阪だった。

疲れる~。

 

 

 

イエスさま。

聞こえますか?

お願いがあります。

僕にも「召命のみ言葉」なるモノを、ください。

 

よろしくお願いします。

おやすみなさい。

アーメン。

 

 

その晩、夢を見た。

 

 

聖書が開かれた。

 

 

イザヤ書の、、、

8章の、、、、

・・・8節!?

 

 

 

イザヤ書8章8節!

ユダに流れ込み、

押し流して進み、

首にまで達する。

インマヌエル。

その広げた翼はあなたの国の幅いっぱいに広がる。

 

・・・

はぁ?

なんじゃぁ、

こりゃ~。

 

 

ハーフ牧師がゆく

・・・つづく